基礎練習は大事です
しんせつスタジオスタッフが日頃思う自己表現についての考察や哲学っぽいことを徒然なるままに書いています。ダンス・ヨガ・映像制作、始めたい人、作ってみたい人、表現って何?と思う人はぜひ読んでみてください。
「基礎練とかいらないから」
先日、別のダンススタジオでのコレオクラスに参加していた時、アイソレーションや基礎練習が終わったタイミングでコレオだけ参加しているお子さんがいて、聞くと「基礎練とかいらないから。」というのです。
待て待て待てえーい、そんなわけないでしょ、しかもだってまだお子さんなのに。
でも自分もそうだったのでわかるけど、こどもは特に基礎練習が嫌い、ですよね。大人でも結果を急ぐあまり基礎練習を怠っている方は多い(楽しみ方によりますが)。
今回は過去の記事への自分のアンサーライティング、そして「そもそもフェチ」でお馴染み(でもない)しんせつスタジオオーナー、みうらとしるが基礎練習を重要性を解説します!
基礎練習ってそもそも?
過去の記事です。私はこの時、「基礎練はしない!」という宣言をしていました。基礎練習大嫌いだったからです。実は、心の中ではそんなわけはないと思っていたのですが、なんだか目新しいことを言いたくなるわけです。若気の至りです。
そんなみんな(とは限らん)嫌いな基礎練習って一体なんでしょう。そもそも基礎とは?
「基礎」・・・土台。それをより所として物事を成り立たせる、おおもと。Oxford Languagesより
基・・・
1.物事の一番下にあってささえているもの。土台。根本。「基礎・基準・基本・基盤・基金・基地・基調・開基」
2.もととする。もとづく。 「基因」
礎・・・
1.建物をその上に立てる土台石。
2.基礎となる大事な物事。 「国家の―」
もととなるいしずえ、これが基礎。基本が物事のおおもと、中心であるのに対して、基礎は土台、足元という意味が強いです。
ズバリ「我流」に陥らないため。
土台が凸凹だとその上に何を立てても崩れてしまいますよね。
基礎練習が大事な理由は、ズバリ「我流」に陥らないため。
(自己流って言うけれど、なんで自己流って言わないんでしょうねところで…)
自我流っていうのは、自分がイケてると信じ込んでいる状態と仮定します。これはあまり良い状態ではないです。ちょっとかっこいい自分になることを、しんせつスタジオは推奨していますが、では両者はどう違うのか。
癖か味(個性)か、もっと言うと、無意識か意識的か、の違いです。
我流で動かしているうちに身体に癖がついてしまうと、それ以上上達しなくなってしまうだけでなく、怪我の要因、一生の健康に関わってきます。
身体は、とにかく繊細で、それぞれの機能や可動域を全て意識して把握するのは、専門家でも難しいほどです。そして身体は連動していて、その連動こそがダイナミックな表現につながりますが、それぞれの役割をわかっていないと、つられて動いてしまったり、狙い通りに動かす(逆を言えば動かさない)ことができなくなってしまいます。
表現力をあげたい、パフォーマンスが上手くなりたい、そう思う誰にとっても、お手本なったり、自分の中の想い描くものだったり、再現したいイメージがあるはずです。狙った通りに体が動かないとそのイメージに近づけることが難しいでしょう。
基礎練習はズバリ(2回目)この狙ったパーツを動かす/動かさない練習だといえます!アイソレーションも、バレエのパもまさにそれ。緻密で退屈に思うこともあるかもしれませんが、表現の軸を支える大切な土台なのです。
繊細さと大胆さ
私は、素晴らしい表現は、繊細さと大胆さが両立している瞬間が連続しているものだと感じます。どちらか一方だけだったり、交互に現れるという意味ではなく、表現の一瞬一瞬がその両方の性質を持っているのです。
なので、
基礎≠繊細さ
応用≠大胆さ
両方大事!!!
両立するには、どうしたらいいのか。やはり基礎練で、身体のそれぞれの役割について感度を上げておくことが大切です。
ダンスは音楽と同じ「時間芸術」といえます。一瞬一瞬が積み重なるけど過ぎていく。過ぎたものは戻ってこない。なので、頭も体もフル活用、頭で考え指示をしているだけではとても追いつけません。
邪険にされてしまう「無意識」さんですが時に役立ちます。無意識でも、その可動域が発揮できる位、基礎練で身体のそれぞれのパーツに感覚を叩き込むのです(厳密には無意識なのではなく感覚の入力と運動出力の速さが爆上がりしていると言えるかもだけど)
無意識すぎると繊細さが失われ、意識的すぎると大胆さが欠けてしまいます。
無意識ともうまく付き合うことが大事です。
素直な身体
私が今年振り付けを担当した創作舞台「DeLeTe-君と私が◼︎された日-」の出演者向けに「舞台に必要な身体とは」というテーマでワークショップを実施しました。「舞台に必要な身体」とはどういうものか参加者一人一人が考えて、ワークショップをする前後で考え方が変わるかを知る内容でした。その意見の1つに「素直な身体」とありまして。
基礎練習は、まさにその「素直な身体」作り、表現へ取り組む姿勢そのものであるといえます。
こどもがいろんなことを驚くべき早さで吸収してしまうのは、その身体の素直さからと思います。そして性格にも表れる。身体と心は繋がっているというけれど、例えば目指すべき目標が、素直な性格になりたい、だったとしたら身体やハード面を整える方が断然早いのです(順番ではないにしても)
また。、我流でも、身体の驚くべき可能性を発見して発揮しているパフォーマーさんもいます。そういう方にお会いすると、謙虚で素直な方が多いです。そういう生き方なんだなと、体は「人」と「本」と書くように、刻まれているなぁなんて感じます。
自分の表現に自信がないもっと可能性を広げたい、そういうことをぜひ基礎練習をみっちりやることをおすすめします。怪我なく、無理なく癖なく、味よし!なちょっとかっこいい表現をしんせつスタジオで磨きましょう!
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投稿者プロフィール

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看護師、ダンスファシリテーター、ヨガファシリテーター、シネマトグラファー。しんせつスタジオ代表。神奈川総合高校にて創作ダンスに出会い、神奈川県立保健福祉大学にて親切ダンスカンパニーを設立。様々な領域や枠を越えたメンバーで、地域に繰り出し踊ってきた。ダンスを言語として捉え、自分の思いを自然な動きで伝えるダンスのスタイルを編んでいる最中。ヨガ指導資格をリブウェルインスティテュートにて取得し、Bowspringや親子ヨガ、スタイルアップヨガなど、毎回哲学的なテーマを織り込んだオリジナルのクラスを提供する。ダンスもヨガも、ユーザー(参加者)と作り上げるスタイルが定評。またシネマトグラファーとして、依頼主の作りたい世界観を築き創るコンセプトで動画制作を行っている。
ユーザーさんたちが、自分が昨日よりちょっとかっこよくなっていることに気づいてもらえるように、スキルを活かして日々邁進中。モットーは「地球規模で考え、地元で行動」「しんせつなひと」
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看護師、保健師、RYT(全米ヨガアライアンス)500、メディテーション(瞑想)講師、JCDN主催コミュニティダンスファシリテーター養成講座修了生
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