「しんせつスタジオ」由来は?

このブログは、神奈川県横須賀市を拠点とした、ダンス・ヨガの教室と、映像製作を行う、表現ファシリテーター三浦桃実(みうらとしる)のプロジェクト「しんせつスタジオ」の自己表現についての考察や哲学っぽいことを徒然なるままに書いています。ダンス・ヨガ・映像制作、始めたい人、やってみたい人、自己表現って何?と思う人はぜひ読んでみてください。

「しんせつスタジオ」ってなんやねん!?って思う方、きっと多いですよね。そして私自身も実は恥ずかしくて「みうらとしるです、しんせつスタジオのゴニョゴニョ・・・」って堂々と名乗れなかった、これまで泣
知られざる「しんせつスタジオ」名前エピソードを紹介。ただの、しんせつ、じゃないんです。今回はちょっと長い(いつも!?)

遡ること大学時代

しんせつスタジオは事業名ですが、「しんせつ」という名前は私が大学時代に創立したコミュニティダンスサークル「親切ダンスカンパニー」からきていると言えます。
高校時代から始めた創作ダンスの楽しさが忘れられなかった私は看護学科の大学生になってもダンスがしたい!とサークルを立ち上げます。その名も「tuiles dance company」チュイールって確かフランス語、突然のフランス語、話せないのに謎(関連ない国の言葉使う名付け方が一番嫌いなのに自分がやっている)学年一斉授業の後に講堂のマイクを掴んで「ダンスしたい人集まれ!」と言い放ち、学内一斉メールで「ダンスしようぜ!」と発信し、おかげさまで人数まあまあ集まったのです。完璧な・かっこいい・コンテンポラリーダンスを!と粋がっていたのも束の間。みんな忙しい、作風が合わない、とやめていき、最後は全くの初心者さん含む3人という寂しい感じに。

サークル壊滅の危機!女神現る!

高校時代の仲間を寄せ、なんとか文化祭に出たりそれもお客さんは3人(あの200人は入りそうな講堂に・・・)。もう高校生の時のように、私の作りたいものを作るには無理か・・・と思っていたところ、大学同期が「障がい者と過ごすクリスマスのイベントに出演しない?」と。それが今も一緒に踊り続けているししゃもさんでした(そんな深イイエピソードはしんせつなストーリー・・・ししゃもさんへ)。
そうはいっても3人しかいないし、スキルは正直言って足りないしどうしよう、あ、会場のみんなで踊るってどうだろう。それをやってみると会場大盛り上がりでびっくり大成功。そして自分も意外と大衆向けにダンスを教えるのが得意なことに気づく。何よりも、ダンスってスキルが全てではないんだ、みんなで体を動かすって楽しい、こんなコミュニケーションツールになるのか!と気づいたのでした。そこから「tuiles dance company」はコミュニティダンスに邁進するという役割というか、やりがいを見出していくのです。
(ししゃもさんに感謝しきれらない)

新設さんって呼ばないで!

あいつらはコミュニティダンスでイベントを盛り上げることができるサークルらしい、と段々知名度が学内でも上がり、また県立の大学だったことから、大学宛に来る県内の出演依頼がなぜか既存のダンスサークルではなく私たちに振られていくことに(笑)しかし名前覚えてもらえず、「あー、新設さん。」と呼ばれるように。いやいや既存の反対は新設かもだけど、それにしては呼び名荒すぎる。そろそろ覚えてくれ。ところで私らの名前ってなんだっけ、うわ恥ずかしい、あれか、まじか。

いっそ新設⇨親切って名前にしたらどうか!?親切って字が好きだったので。

ということで、私たちは「人に優しく・地球に優しく踊るダンス集団 親切ダンスカンパニー」と名乗ることになりました。やっと親切が出てきたね!

「私、親切って言葉嫌いなの!」

それから、大学を卒業。看護師になっても大学生の時のダンスの楽しさが忘れられず(どっかでみた展開だね)。そんな時、大学生の時繋がったスナハハ(現:スタジオ◎きのこメンバー、始祖の巨人)と偶然再開、やろうやろうと意気投合し、社会人のダンスサークルとして「親切ダンスカンパニー」を継続することにしました。
ある折、「まぜこぜの社会」づくりに活動中のタレント東ちづるさんと横須賀で会う機会がありました。私が障がい者さんと踊っている活動を東さんにぜひ紹介したい、と知り合いが引き合わせてくれたのです。資料を用意したほうがいいと聞き、写真をカラー印刷し、名刺っぽいを作り・・・とにかく熱意を伝えたく立ち話でプレゼン。終始笑顔で聞いてくれた東さん。私が話し終わってすぐの一言が「私、親切って言葉嫌いなの!」でした。
ガーン、え、なんでだろう。こういう(障害を持つ)人たちは親切にしてあげられることを日々強制されている、親切を押し付けられている、だから彼らは親切って言葉は嫌いなんだよ、的なことを言われた気がします。勿論言いたいことはわかりますが、20代そこらの、でもそれなりに熱心に活動している若者にそんな言い方しなくてもと、今は思うし、今ならもう少し言い返したかもしれません(すみません、こういう経緯でつけたのであんまり意味なくてというか福祉団体じゃないんです(^^;;)。もしかしていいね的なことも言ってくれていたかも記憶曖昧ですが、あの時はショックと同時に「なんですかいきなり!?」と怒り的なのが強くて(まだ若造ですからね)。紹介させてくれた知人も東さんのきっぱりぶりにフォローもできずアセアセ。いまこれを話すのは、東さんイメージダウンしたい、とかでもなんでもなく(笑)活動は実際いつも応援しています!でもそういう言葉かけで、若き私は傷ついた・・・ということはみんなには知ってもらっても悪くはないかなって(苦笑)

しかし、しばらくして、外部の障がい者の母親さんに「親切ってやめたら?参加者が障がい者だから、親切の押し売りというか強制みたいな感じがする。」と言われて。メンバーに聞いてみたところ「え?そう?」と全く気にしていない(笑)内部は気にしていないけど、外部から見たら気になることってありますよね。このまま勘違いが続くというやだなと思い、団体名を「スタジオ◎きのこ」と変えました。きのこみたいに個性がにょきにょき、とか言ってますが、とりあえずもうあんまり意味を持たないものにしようって。私がきのこ好きなのがいちばんの理由だけど(笑)

あれ、スタジオ◎きのこが出てきたけど?しんせつはどこに

スタジオ◎きのこは色々経て結局、非営利のみんなのダンス教室として開放することにしました。ダンスやヨガ、映像制作のスキルを活かし私は個人で事業を立ち上げることにしたのです。その時、しんせつなダンス、しんせつなヨガ、しんせつな映像制作(当時はしんせつなムービー)、とそれぞれの事業に名前をつけていたこと、どれも共通しまとめられそうなのはスタジオ、と考えていたことから、「しんせつスタジオ、にしたらどうか」と提案してくれたのは、仕掛け屋:宮ノ下厚志こと村長さん。このホームページも村長さんにアドバイスを受けながら作成したものです。(https://www.facebook.com/groups/yamatobase1930/)どうやら日本人は5・7・5文化で5文字や7文字の題字や名前に惹かれるらしい。しんせつスタジオは8文字だけど「つ」と「ス」の母音が一緒だから7文字な響きになるらしい。ほうほうそれは良さそうだ。あとは日本人は略すのが好き、でもしんスタだけはやめてほしい、から絶対言わない(なんか響きが好きじゃないそもそも略が好きじゃない)。

しんせつ、に込められた意味

しんせつをひらがなにした理由は、いろんな意味を実は持っているから。これも村長さんが言ってくれらから気づいたんですが・・・

親切・・・思いやりが深く、ねんごろなこと。好意をもって人のためにあれこれと計ってやること。
深切・・・困っている人等の身になり、何かをしてやったりすること。 心の底からすること。
真説・・・ 本当の説。仏語、真実の教え。
新雪・・・新しい雪、に重ねてまっさらな気持ちで
新説・・・今までになかった新しい意見・学説。

他にも申雪、臣節、新刹、と色々あります(この辺りはスタジオの意味にはそぐわなさそうですが)
どれも私が、生きる上で、クリエイションする上で、大事なことだと思っています。それが「しんせつ」の言葉一つにギュッと詰まっている。だから「しんせつスタジオ」です。


ところで。
낯선 사람을 환대하라(見知らぬ人を歓待せよ)」という韓国語の記事があります。친절하라. 당신이 마주친 모든 이들은 저마다 힘겨운 전투를 치르고 있으니.”―작자 미상(親切であれ。あなたが出会うすべての人はそれぞれの困難の中、苦しんでいる。)と。私は悩んでいる時、「辛いのはあなただけじゃないんだよ。」と返されるのがとても嫌です。だってそうは言っても一人一人の悩みは同じなわけがないから。相対的に見れば楽になるのか?!って。
でも。丁寧に考えること、相手の困りごとに寄り添うこと、嘘はつかないこと、常にビギナーズマインドでいること、新しさを見出すこと。しんせつであれというのは漢字こそ親切(친절)ではあるけれど、そういうすべての意味が込められているのかもしれない。自分の悩みを必要以上に小さくみるのではなく、人をこれ以上傷つけないように、自分を大事にするように、常に「しんせつであれ」と私は自分に言い聞かせています。このしんせつマインドが、いろんな人に伝わりますように!


しんせつスタジオはあなたを待っています

しんせつスタジオはあなたの表現したい!気持ちを応援します。しんせつスタジオで、表現という武器に磨きをかけませんか。この記事を読んで「しんせつスタジオ気になる!」と思ったら気軽にお問い合わせください。SNSも覗いてみてね。

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みうらとしる三浦桃実(TOSHIL/도실)

投稿者プロフィール

三浦桃実
三浦桃実
看護師、ダンスファシリテーター、ヨガファシリテーター、シネマトグラファー。しんせつスタジオ代表。神奈川総合高校にて創作ダンスに出会い、神奈川県立保健福祉大学にて親切ダンスカンパニーを設立。様々な領域や枠を越えたメンバーで、地域に繰り出し踊ってきた。ダンスを言語として捉え、自分の思いを自然な動きで伝えるダンスのスタイルを編んでいる最中。ヨガ指導資格をリブウェルインスティテュートにて取得し、Bowspringや親子ヨガ、スタイルアップヨガなど、毎回哲学的なテーマを織り込んだオリジナルのクラスを提供する。ダンスもヨガも、ユーザー(参加者)と作り上げるスタイルが定評。またシネマトグラファーとして、依頼主の作りたい世界観を築き創るコンセプトで動画制作を行っている。
ユーザーさんたちが、自分が昨日よりちょっとかっこよくなっていることに気づいてもらえるように、スキルを活かして日々邁進中。モットーは「地球規模で考え、地元で行動」「しんせつなひと」
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看護師、保健師、RYT(全米ヨガアライアンス)500、メディテーション(瞑想)講師、JCDN主催コミュニティダンスファシリテーター養成講座修了生